久しぶりに、と思いましたが半年ぐらいのブランクを経て、演奏会のご案内です。


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メロスフィルハーモニー「第九」特別演奏会

日時: 2008年8月31日(日) 開場13:45、開演14:30
場所: すみだトリフォニーホール(JR「錦糸町駅」下車、徒歩3分)
曲目: ベートーベン/交響曲第9番《合唱付き》

指揮: 中田延亮(メロスフィルハーモニー音楽監督)
独唱: スザンネ・エレン・キルヒェッシュ、庄司祐美、吉田浩之、ヴェセリン・ストイコフ
合唱: 晋友会合唱団

チケット:全席自由(前売り)2500円、(当日)3000円

その他詳細は以下のウェブサイトをご参照下さい。
http://orchestra.musicinfo.co.jp/~melos/


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ここ最近バイトが忙しいですが、すべてはこの演奏会(と来月の引越)のためなのです。去年は院試でお休みしていたメロスですが、今年は復帰させていただけることになりました。練習のたびに、学ぶことばかりです。がんばらなくては…。

日本では年末に演奏されることの多い、いわゆる「第九」は、第4楽章の《歓喜の歌》が有名ですが(確かのEUの公式ソングとしても使われていますね)、その他にも魅力が満載の作品です。(以下はあくまで僕が個人的に思うところです)

不安な和音の中から出てくるエネルギーの塊のような、音の重なりというか波が聴き手を圧倒する第1楽章。ロシアの画家アイワゾフスキーの作品に「第九の波」(本作と特に関係はないようです)というものがありますが、自然の脅威というか、そんなイメージが僕はぴったりだと思うのです。

鬼気迫る第2楽章。第1楽章は自然の脅威でしたが、この第2楽章は対照的に、人工美というか、構造の美しさに目を見張ります。フーガによって音が積み重なっていき、第1楽章の波とは違う美しい波を作る。しかも、それは鬼気迫る推進力によって聴き手を引き込みます。僕としては舞曲のようにも聴こえるのですが、スケルツォ(冗談)の込められた、おもしろさを兼ね備えた音楽でもあります。

第3楽章は、外面ではなく、非常に内面的な音楽。ただし、内面の純粋な部分だけが音になっていて、その他の部分は捨象されているような印象を受けます(だからこそ、穏やかなのにどこか不安な要素が抜け切れないように思います)。しかしながら、やはり「傑作の森」の時期に書かれたヴァイオリン協奏曲に勝るとも劣らない美しい旋律が魅力的です。

《歓喜の歌》が他の楽曲と比べても圧倒的な存在感を誇る第4楽章。でも、その旋律までベートーベンは悩みます。第1楽章の旋律を否定し、第2楽章の旋律を否定し、そして第3楽章の旋律までも否定します。でもその中から、あの歓喜の歌が出てくるのです。苦悩は歌とともに解消されて、音楽は解放されます。

人類愛を歌う、ということで大義名分が課されたような第4楽章ですが、前にも少し日記に書いたとおり、個人的には、非常にプライベートな感情がこもった音楽のように思います。その人に伝えたい…!というベートーベンの意思、それはやっぱりこの形にしかならなかったんじゃなかろうかと。誰もが持っている(持ちたいと願う)感情なので、それが共感を呼び、人類愛というか大きな意味を持つようになっているのではないかな、と推察します。

久しぶりにがっつり書いてしまいました。こういう話は結構書けるのになぁ…日常を細やかにつづると言うのは難しいですね…。

何はともあれ、みなさまのご来場、心よりお待ちしております。